太陽光発電のパワコン冷却をDIY|温度センサーとUSBファンで簡易冷却システムを作った話

太陽光発電のパワコンにUSBファンを設置して冷却している様子 太陽光発電

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太陽光パネルの保証交換が完了し、発電量は大きく改善しました。

以前は昼間の条件が良い時間帯でも発電量が思うように伸びず、パネルの劣化を疑う状態でした。
その後、メーカーによる点検を経て、太陽光パネルは保証交換となりました。

交換後は、条件の良い時間帯には新しく更新した4kWパワコンの上限である4.0kWまで発電するようになりました。

発電量が回復したことは本当に安心できる結果でした。

ただ、そこで次に気になったのが、パワコン本体の発熱です。

以前のパワコンは5.5kWタイプで容量に余裕がありました。
しかし現在使用しているパワコンは4kWタイプです。

新しいパネルがしっかり発電してくれるようになったことで、昼間の条件が良い時間帯には、パワコンがほぼフル稼働する状態になりました。

「これだけ頑張って動いているなら、熱もそれなりに出ているはず」

そう考えると、パワコンの熱対策をしておきたいと思うようになりました。

今回は、温度センサーとUSBファンを使って、安価に構築したパワコン簡易冷却システムについて書いていきます。


パネル交換後、4kWパワコンがしっかり働くようになった

太陽光パネル交換後、
条件の良い時間帯にはパワコンの表示が4.0kWまで上がるようになりました。

これは、現在取り付けている4kWパワコンが上限までしっかり仕事をしている状態です。

発電量が回復したこと自体は、とてもありがたいことです。

しかし、4kWパワコンが長時間フル稼働するということは、それだけ内部の部品も
熱を持ちやすくなります。

電子機器にとって、熱はあまり良いものではありません。

昔から、キュービクルや機械設備などに排熱ファンが付いているのを見たことがありました。
そういう設備を見るたびに、私は「やはり熱を逃がすことには意味があるのだろう」
と思っていました。

そこで、自宅のパワコンにも簡易的な冷却システムを作れないかと考えました。


パワコンを冷却したいと思った理由

パワコンは、太陽光パネルで発電した直流電気を、家庭で使える交流電気に変換する機器です。

電気を変換するときには、必ず多少の損失が発生します。
その損失の一部が熱になります。

発電量が大きい時間帯ほど、パワコンはよく働きます。
つまり、発熱も大きくなりやすいということです。

私の場合、現在のパワコンは4kWタイプです。
パネル交換後は、その4kWの上限まで発電するようになりました。

それ自体は嬉しいことですが、同時に、

「このパワコンは昼間かなり頑張っているな」

と感じるようになりました。

そこで、少しでも熱を逃がして、機器に優しい状態で使いたいと思いました。


パワコン冷却に期待できるメリット

今回の冷却システムは、あくまで私が自宅用に作った簡易的なものです。

それでも、パワコンを冷却することにはいくつかのメリットがあると考えています。


高温による出力低下を防ぐ可能性がある

パワコンは内部温度が高くなりすぎると、機器を守るために出力を抑える場合があります。

いわゆる保護制御です。

真夏の昼間など、発電量が多く、気温も高い条件では、パワコンにとって負担が大きくなります。

そこでファンで冷却しておけば、内部温度の上昇を抑えやすくなります。

必ず発電量が増えるという話ではありませんが、高温による不安要素を減らすという意味では、
十分価値があると思っています。


内部部品の寿命に良い可能性がある

パワコンの内部には、基板・半導体・コンデンサなどの電子部品があります。

電子部品は一般的に高温環境が苦手です。

特に夏場に長時間高温で動かすより、少しでも温度を下げて使う方が、機器には優しいはずです。

パワコンを長く使いたいなら、熱対策は無駄ではないと思っています。


温度が見えるので安心できる

今回使用した温度コントローラーは、現在温度が数字で表示されます。

これが思った以上に安心材料になります。

今までは、パワコンを触って「熱いな」と感じるくらいでした。
しかし今は、温度センサーで内部のヒートシンク付近の温度を確認できます。

温度が見えると、機器の状態を把握しやすくなります。

また、設定温度になると自動でファンが回り、一定温度まで下がると停止します。

この仕組みが思い通りに動いているのを見ると、かなり気分が良いです。


今回使った部品

今回の簡易冷却システムで使った主な部品は次の通りです。

  • Keynice USB冷却ファン 12cm 2個セット
  • DIGITEN デジタル温度コントローラー DTC-101
  • USB電源アダプタ(DC5V1.5A)
  • USBケーブル類
  • 固定用の金具・結束バンドなど

高価な専用品ではなく、比較的安価に手に入る部品を組み合わせました。


Keynice USB冷却ファンを使用

冷却ファンは、KeyniceのUSBファンを使用しました。

12cmファンが2台セットになっているタイプです。

風量は、

に切り替えることができます。

私は冷却を目的にしているので、基本的に中運転で使用しています。

音についても、私の環境では特に気になりません。
脱衣場に設置していることもあり、生活上の問題はありませんでした。

安価なファンなので、今後は同じものをもう1組予備として用意しておくつもりです。
真夏にファンが故障しても、すぐに交換できるようにするためです。

パワコン冷却に使用したKeynice USBファン

温度コントローラーはDIGITEN DTC-101を使用

温度制御には、DIGITENのDTC-101を使用しました。

DIGITENのDTC-101

この機器は、設定温度になると電源をONにしたり、設定温度まで下がるとOFFにしたり
できる温度コントローラーです。

今回の用途では、冷却モードで使用しています。

現在の設定は次の通りです。

  • 作動温度:39℃
  • ヒステリシス:6℃
  • 停止温度:33℃

つまり、温度が39℃になるとファンが回り始め、33℃まで下がると停止する設定です。

実際の動きとしては、午前9時ごろからファンが回り始め、午後6時ごろに停止するような
動きになっています。

ちょうどパワコンが発電して熱を持つ時間帯にファンが動いてくれるので、
かなり理想に近い動作になりました。

DIGITEN DTC-101で39度になり冷却ファンが作動している様子

39度になると自動で通電します。

DIGITEN DTC-101で33度以下になり冷却ファンが停止している様子

33度以下で通電ストップします。


ヒステリシスを設定する理由

ヒステリシスの意味: センサーの応答差調整、ファン制御、計測器の精度向上など、
           自動制御や計装分野でよく設計パラメータとして使われます。

今回、私はヒステリシスを6℃に設定しています。

最初は、なぜONとOFFに温度差をつける必要があるのか、少し疑問に思いました。

しかし考えてみると、これはとても大事な仕組みです。

もし39℃でON、38℃でOFFという制御にしてしまうと、温度が境目で少し上下するたびに、リレーが頻繁にON/OFFを繰り返してしまいます。

これではリレーにも負担がかかります。

そこで、

  • 39℃でON
  • 33℃でOFF

というように幅を持たせることで、スイッチの入り切りが安定します。

これはリレーの負荷軽減にもつながると思います。


電源はUSBアダプタから給電

USBファンの電源は、スマホの充電器の余っているDC5V1.5Aを使用しました。

ファンの消費電力:2.85W(約0.57A)

今回のUSBファン2台を動かすには、私の環境では問題なく使用できています。

配線の流れとしては、次のようなイメージです。

家庭用コンセント

DIGITEN DTC-101

USB電源アダプタ

USBファン

温度が設定値を超えると、DTC-101がUSBアダプタへ通電します。
するとUSBファンが回転します。

温度が下がると通電が止まり、ファンも停止します。

仕組みとしてはとても単純です。

しかし、この単純な仕組みが思い通りに動いてくれるので、とても満足しています。

USBファンの電源に使用したSONY AC-UUD12アダプタ

ファンの設置位置

ファンは、パワコン上部に2台設置しました。

本来、熱は上に上がります。
理想だけを言えば、パワコンの下側から上側へ空気が流れるようにする方が自然だと思います。

しかし、実際の設置場所や固定方法を考えると、今回は上部から斜め下方向へ
風を送る形にしました。

ファンの風を、パワコン内部のアルミヒートシンク方向へ送るイメージです。

パワコン内部を分解したわけではありません。
上部の通気口から空気を送り込み、内部のヒートシンク付近を冷やす考え方です。

パワコン上部にUSBファンを斜めに2台設置した様子

温度センサーの位置

温度センサーは、上部の通気口から挿入しています。

センサーの先端は、パワコン内部のアルミヒートシンク付近に入るようにしました。

パワコン内部は、基板とアルミヒートシンクは平面で密着して取り付けられており、
そのヒートシンクの凹凸部分と通気口の間に空間があります。

その空間を空気が通ることで、ヒートシンクの熱を逃がすイメージです。

温度センサーは、そのヒートシンク付近の中空の温度を拾うようにしました。

室温ではなく、パワコン内部の熱に近い温度を見たいからです。

パワコン内部のヒートシンク付近へ温度センサーを入れた様子

青点より下部15cm部にセンサーの先端位置になる程度で挿入
ファンには送風の向きがあるので注意して設置します。


冷却のイメージ

今回の冷却イメージは、次のような流れです。

上部の冷却ファン

上部通気口からパワコン内部へ送風

アルミヒートシンク付近を通る

下側の開放部や通気部分から排熱

完全にメーカー設計通りの冷却構造を再現しているわけではありません。

あくまで、外部からファンで空気の流れを作る簡易的な冷却です。

ただ、実際に温度コントローラーの表示を見る限り、39℃でファンが作動し、
33℃で停止する動きになっています。

つまり、少なくとも温度センサー付近では、ファンによって温度を下げる効果が
出ていると考えています。

パワコン内部のヒートシンクへ空気を送り冷却するイメージ図

パワコン内部冷却イメージ図 
基板の裏にアルミヒートシンクが付いています。
またイメージ図は見やすいように表示しています。
正面から見ると基板、その後ろにアルミヒートシンクが張り付いています。


実際に使ってみた感想

実際に使ってみると、想像以上に満足感があります。

午前9時ごろ、パワコンが発電を始めて温度が上がってくると、自動でファンが回り始めます。

そして夕方になり、発電量が落ちて温度が下がってくると、自然にファンが停止します。

この動きがとても理想的です。

「発電して熱を持つ時間帯だけ冷却する」

この仕組みが、安価な部品で作れたことが嬉しいです。

正直に言えば、自己満足の部分も大きいです。

しかし、太陽光発電システムは長く使う設備です。
少しでも機器に優しい環境を作れるなら、それは無駄ではないと思っています。

自分で考えた仕組みが思い通りに動いているのを見ると、本当に気分が良いです。


注意点

今回の冷却システムは、私の自宅環境で行った簡易的なDIYです。

  • パワコン本体を分解しない
  • 通気口をふさがない
  • 電源アダプタや配線に水分がかからないようにする
  • 脱衣場など湿気のある場所では設置位置に注意する
  • ファンにホコリがたまらないよう定期的に清掃する
  • 異音や回転不良が出たら早めに交換する

私は今後、ファンを定期的にブロアーなどで清掃する予定です。

また、KeyniceのUSBファンは安価なので、同じものを予備として
1組ストックしておくつもりです。

真夏のピーク時にファンが壊れても、すぐ交換できるようにしておくと安心です。


今後は1年かけて様子を見る

現在のところ、簡易冷却システムは順調に作動しています。

ただし、どの季節までファンが動くのかは、実際に1年通して見てみないと分かりません。

夏場はしっかり動くと思います。
秋になると作動時間は短くなるかもしれません。
冬場はおそらくほとんど動かないと思います。

寒い時期は、パワコン本体のアルミヒートシンクと自然放熱だけで十分冷えるはずです。

このあたりは、実際に経験してみないと分かりません。

今後は季節ごとの動きを見ながら、必要であれば設定温度も調整していこうと思います。


まとめ|安価でも満足度の高いパワコン冷却システムができた

今回は、太陽光発電のパワコンに簡易冷却システムを取り付けた話を書きました。

太陽光パネル交換後、発電量は大きく改善しました。
その一方で、4kWパワコンが昼間にフル稼働するようになり、発熱が気になるようになりました。

そこで、USBファンと温度コントローラーを組み合わせて、設定温度で自動的に
ファンが回る仕組みを作りました。

現在は、

  • 39℃でファン作動
  • 33℃でファン停止
  • 午前9時ごろからファンが回り始め、午後6時ごろに停止するような動きになっています。
  • 中運転でも音は気にならない

という状態で、かなり思い通りに動いています。

高価な専用装置ではありません。
しかし、自分の環境に合わせて、必要なときだけ動く簡単な仕組みを作れたことに、
とても満足しています。

太陽光発電は、設置して終わりではなく、状態を見ながら長く付き合っていく設備だと思います。

今回の冷却システムは小さな工夫ですが、私にとっては大きな安心材料になりました。

これから静観して、季節ごとの動きを見守っていきたいと思います。

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