システムキッチンの専用蛍光灯をLED化|安定器を無効化して直結LED管に交換した実例

この照明、どうやってLED化する? システムキッチン専用照明で悩んだ実例 DIY・メンテナンス

はじめに

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我が家も築15年ほど経過し、家の照明器具を少しずつLEDに更新しています。

きっかけは、蛍光灯の製造・輸出入が今後終了していくことを知ったからです。
環境省や経済産業省でも、一般照明用の蛍光ランプは2027年末までに製造・輸出入が終了する流れで案内されています。なお、すでに使っている蛍光灯や在庫品の使用・販売まで禁止されるわけではありません。

とはいえ、今後は蛍光灯が入手しにくくなる可能性があります。

そこで、

「そろそろ、今のうちにLED化しておいた方がいい」

と考えるようになりました。

今回LED化したのは、システムキッチンの吊戸棚に組み込まれている既設の蛍光灯照明です。

普通の流し元灯なら、器具ごとLED照明に交換すればよいのですが、
我が家のものは少し特殊でした。


既設の照明器具が特殊だった

今回の照明は、システムキッチンの上部収納に組み込まれた、スイング式の専用照明でした。

スイング棚部分が下に動く構造になっており、単純に市販の流し元灯を買ってきて取り付けるような形ではありません。

最初はこう思いました。

蛍光灯の製造も終わっていくし、LEDにしないといけないなぁ。
でも、この照明器具はシステムキッチン専用みたいだし、同じ寸法で合うLED器具が見つからない。
どうやってLED化すればいいのだろうか?

器具ごと交換したくても、サイズや取り付け構造が合わない。
ここで一度、作業方針に悩みました。


既設器具の仕様を確認

まず、器具の表示を確認しました。

表示を見ると、

  • 定格消費電力:24W
  • 定格電圧:100V
  • 定格周波数:50/60Hz
  • メーカー:ミカド
  • 型式:LIS-9CF

という内容でした。

つまり、100Vで動作する古い蛍光灯器具です。

内部を見ると、蛍光灯用の安定器やグロー回路が入っていました。

この時点で考えた選択肢は、大きく2つです。

1つ目は、器具ごとLED照明に交換する方法。
2つ目は、既設器具を活かして直管LEDランプを使う方法です。

本来なら、古い蛍光灯器具は器具ごとLED照明へ交換するのが安心です。日本照明工業会やNITEも、古い蛍光灯器具は安定器や内部配線が劣化している可能性があり、器具ごとのLED照明への交換を検討するよう注意喚起しています。

しかし今回の照明は、システムキッチン専用の特殊な器具です。

同じ寸法に収まるLED照明器具が簡単に見つからなかったため、今回は既設器具を活かして、直結対応のLED直管ランプを使用することにしました。


グローを外すだけのLED管では不安だった

LED直管ランプには、いろいろな種類があります。

中には、グロー球を外すだけで使えると説明されている簡易タイプもあります。

最初は私も、

「グローを外すだけなら簡単でいいのかな?」

と思いました。

しかし調べていくと、少し不安が出てきました。

グローを外すだけのタイプでは、器具によっては安定器が回路に残る場合があります。
古い安定器を残したまま使い続けると、器具側の劣化リスクが残ります。

また、直管LEDランプと既設器具の組み合わせを間違えると、発煙や発火につながるおそれがあると日本照明工業会も注意喚起しています。

NITEも、蛍光灯からLEDに変える方法には「器具ごと交換」と「ランプだけ交換」があるものの、ランプだけ交換では古い蛍光灯器具を使い続けるため、内部部品の劣化によって発煙・発火につながるおそれがあると説明しています。

ここで、私の中で方針が決まりました。

安定器を通したまま使うのではなく、安定器を回路から切り離して、LED管の指定どおりに直結配線する。

これが今回の記事で一番伝えたい重要事項です。


一番大事なのは「安定器を通さない」こと

直管LED化で大事なのは、単に蛍光灯をLED管に差し替えることではありません。

一番大事なのは、

古い安定器を回路から切り離すこと
LED管の指定する配線方式に合わせて通電させること

です。

直管LEDランプには、

  • 片側給電タイプ
  • 両側給電タイプ
  • 電源入力側が決まっているタイプ
  • 工事不要タイプ
  • 安定器バイパス工事が必要なタイプ

などがあります。

見た目は同じような直管LEDでも、配線方式が違うことがあります。

そのため、

買ったLED管の説明書・配線図を必ず確認すること

が重要です。

今回使用したLED管は、直結配線に対応したタイプでした。
説明書に従い、既設の安定器とグロー回路を使わず、LED管の電源入力側へ100Vが入るように配線を変更しました。


作業前に必ず電源を確認

電気工事で一番怖いのは、思い込みです。

照明スイッチを切っただけでは、本当に無電圧になっているとは限りません。
分電盤で対象回路を切り、検電器などで電源が来ていないことを確認してから作業しました。

今回の作業は、電気工事士の資格が必要な作業です。
無資格での施工は危険です。

この記事は、私が自宅の照明器具を確認しながら行った作業記録であり、無資格での作業をすすめるものではありません。


既設器具の内部を確認

カバーを外すと、内部には安定器、ソケット、グロー関連の部品、配線が見えました。

古い蛍光灯器具は、外から見るとただのランプホルダーに見えます。
しかし実際には、内部に安定器や配線部品が入った電気製品です。

NITEも、蛍光灯器具は単なるランプの取り付け台ではなく、安定器や内部配線などを内蔵した電気製品であり、使用年数が長い器具では内部劣化が進んでいる場合があると注意しています。

今回の器具も古いものなので、そのまま蛍光灯器具として使い続けるより、LED化するならきちんと安定器を無効化した方がよいと判断しました。


安定器とグロー回路を無効化して直結仕様へ

片側給電LED管の場合の考え方

片側給電LED管は、LED管の片側2ピンに電源を入れます。

つまり、

右側ソケットを電源入力側にする場合

右ソケットの2本の線を、

ソケットの線接続先
右ソケットの片方電源100Vの片線
右ソケットのもう片方電源100Vのもう片線

という形にします。

イメージとしては、

電源100V
├── 右ソケットの片方の端子
└── 右ソケットのもう片方の端子

安定器・グロー回路は使わない
反対側ソケットはLED管の支持だけ

重要:色だけで判断しない

写真では右ソケットに白と黄色が入っているように見えますが、古い器具内の配線色は必ずしも現在の電源線の意味とは一致しません。

なので判断基準は、

線の色ではなく、どのソケット端子につながっているか

です。

白と黄色が右ソケットの2つのピン端子につながっているなら、その2本をLED管の入力側として使う考え方になります。

さらに重要:そのソケットが短絡していないか確認

ここは必ず確認してください。

片側給電LED管では、同じ側の2ピンに100Vを入れます。
そのため、右ソケットの2つの端子が内部でつながっているタイプだと、そこに100Vを入れた瞬間に短絡します。

確認方法は、

テスターの導通チェックで、右ソケットの2端子間に導通がないことを確認する

です。

確認結果判断
導通なし片側給電の入力ソケットとして使える可能性あり
導通ありそのままL/Nを入れると短絡するので不可

作業の流れとしてはこうです

  1. 分電盤で電源を切る
  2. 検電器で無電圧確認
  3. 蛍光灯・グロー球を外す
  4. 右ソケットの白・黄色が、それぞれ別々のピン端子につながっているか確認
  5. 右ソケット2端子間に導通がないか確認
  6. 安定器・グローへ行く回路を切り離す
  7. 電源100Vの2線を、右ソケットの白・黄色へそれぞれ接続
  8. 使わない線は絶縁処理
  9. LED管の「電源入力側」を右ソケット側に合わせて装着

今回の作業では、既設の安定器とグロー回路を使わない形にしました。

ここで大事なのは、安定器を単に「そのまま残す」のではなく、

安定器に通電しない配線にすること
LED管へ直接電源が入るようにすることです。

器具の中に安定器が物理的に残っていても、回路から切り離されていれば、安定器を通してLED管を点灯しているわけではありません。

つまり、今回の作業の考え方はこうです。

古い安定器を使ってLED管を点灯させるのではなく、
安定器を回路から外し、LED管の指定どおりに100Vを直接入れる。

これが重要です。


片側給電LED管は向きにも注意

直結LED管の中には、片側給電タイプがあります。

片側給電タイプでは、LED管の片側だけに電源を入れます。
そのため、LED管の向きや電源入力側を間違えると、点灯しなかったり、故障の原因になったりする可能性があります。

今回も、LED管の説明書にある配線図を確認しながら作業しました。

初心者が一番間違えやすいのは、

「直管LEDならどれも同じだろう」

と思ってしまうことです。

しかし実際は違います。

直管LEDは、商品ごとに配線方式が違います。

そのため、ネット上の情報だけで判断せず、必ず購入した商品の説明書を
確認する必要があります。


作業後は必ず表示を貼る

作業後、器具にはラベルを貼りました。

内容は、

安定器・グロー無効
LED直結仕様
蛍光灯仕様不可

です。

これはかなり重要です。

なぜなら、直結LED仕様に変更した器具に、後から普通の蛍光灯を入れてしまうと
危険だからです。

自分では分かっていても、家族や将来の修理業者が見た時に分からない可能性があります。

そのため、器具の見える場所に表示を残しました。

この表示を貼ることで、

「この器具はもう普通の蛍光灯器具ではない」
「LED直結仕様に変更済み」
「蛍光灯は使えない」

ということが一目で分かります。

今回の作業で、ここは特に大事にしました。


LED化して感じたメリット

LED化して感じたメリットは、以下の通りです。

  • 点灯が早い
  • 蛍光灯の交換を気にしなくてよくなった
  • 専用照明器具を買い替えずに済んだ
  • システムキッチンの特殊な照明を延命できた
  • 安定器を使わないので、古い安定器への不安が減った

特に今回は、システムキッチン専用の照明だったため、
器具ごと交換が簡単ではありませんでした。

その意味では、既設器具を活かしてLED化できたことは大きかったです。


ただし、基本は器具ごと交換が安全

今回の記事で誤解してほしくないのは、

「古い蛍光灯器具は全部、直結LED化すればよい」

という話ではないことです。

一般的な蛍光灯器具で、サイズや取り付けに問題がない場合は、
器具ごとLED照明に交換する方が安全で分かりやすいです。

NITEも、使用年数が10年を超えている蛍光灯器具については、
器具ごとLED照明への交換を検討するよう案内しています。

今回のように、

  • システムキッチン専用器具である
  • 代替できるLED器具が見つかりにくい
  • 既設器具の形状を活かす必要がある
  • 電気工事士資格がある
  • LED管の配線方式を理解できる

という条件があったため、直結LED化を選びました。

今回使用したLED蛍光灯と電線ストリッパー


注意書き

この記事は、電気工事士資格を持つ私が、自宅の照明器具を確認したうえで行った作業記録です。

直管LEDランプは、商品によって配線方式が異なります。
誤配線は、感電・発煙・発火・故障の原因になります。

無資格の方や配線に不安がある方は、必ず電気工事店に依頼してください。

まとめ

今回、システムキッチンの吊戸棚に組み込まれた蛍光灯を、
直結LED管に変更しました。

最初は、「この専用照明をどうやってLED化すればいいのだろう?」

と悩みました。

普通の照明器具なら丸ごと交換すればよいのですが、今回はシステムキッチン専用の特殊な照明で、同じ寸法に収まる器具が見つかりにくかったため、既設器具を活かす方法を選びました。

今回の記事で一番伝えたいことは、これです。

直管LED化では、安定器を通したまま使わない。
古い安定器を回路から切り離し、LED管の指定どおりに直結配線する。
作業後は、必ず「LED直結仕様・蛍光灯使用不可」の表示を貼る。

LED化は、単にランプを替えればよいというものではありません。
特に古い蛍光灯器具では、安定器や内部配線の劣化、LED管との組み合わせミス
による事故のリスクがあります。

だからこそ、仕組みを理解して、安全側で作業することが大切だと感じました。

今回の作業で、台所流し上の照明もLED化でき、またひとつ家の照明更新が進みました。


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